詩人:剛田奇作 | [投票][編集] |
屋上のベランダの窓に
オリーブ色のペンキでいっぱい太陽を書いたの
あなたはきっと
これじゃただの水玉だねって笑うわね
錆びたベッドで
白い青年の肩にキスをしたとき
あたたかな夢は覚めることを知った
イルカは
水面下からそびえるビルを見上げて
差し込む太陽光線と握手するの
今日も空色の伯爵婦人が
片付かない私の部屋に泊まりこんでる
彼女は私のレコードを好き放題に聴いては
故郷のお母様に押し花入りの手紙を書く
明日の零時にね
きっと彼女は自殺をするわ
あなたは止めにくるけれど
きっと
間に合わないの
キッチュな置物でいっぱいの私の部屋