ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.143000-143999 > No.143078「おやすみ」

過去ログ  〜 過去ログ No.143078 の表示 〜


[143078] おやすみ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


いつか死んでしまう人におやすみ
今までどうもおつかれさまでした
僕もいつか誰かに言われるのかな
悲しいような気もするけど言われたくもある
そんな言葉に寄り添うように生きていく僕らはそこに向かう気がなくてもいつかはたどり着いてしまうのさ

おやすみ いい夢を
明日が来なくても
おやすみ 安らかに
夜明けが来なくても

永久に目覚めることのない眠りについても周りは騒がしくてもあなたはもう頑張らなくていいのよ
十分 頑張った
眠気にまかせて眠りなさい

だから おやすみ

まだ先のある僕にはそんな言葉しか言えないな
たぶんみんな同じだろう
行き着く先は同じだろう
同じように夢に落ちてく

だから せめて
見送る 言葉
送り火みたいに流すから 流すから

おやすみって言うから涙を流すばかりの人たちをゆるしてね
きっと 忘れないから あなたのこと
あなたとの思い出
時間になんか惑わされずに忘れないから
あなたも忘れないでいて ふたりのみんなの心の中にあなたが今でも いつまでもいるから
みんなやあなたを知る誰かが消えないかぎりはあなたのこと忘れないから
大丈夫さ
だから 心配しないでおやすみあれ。

2009/05/05

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -