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[146475] 8月の憂鬱
詩人:しゅんすけ [投票][編集]

窓の外を何気なく眺めた

影を境に地面を絨毯爆撃する陽の光

空は今日も涼しげな色合いで

馬鹿な人間を欺こうと狙っている

そしてこっそり天気予報だけが

彼らの真実を教えてくれる

人造の冷風に甘えた人間は

それを実感する事なく恐怖に打ち震える

なのにどうして

この窓から

緑の葉が煌めきながら揺れるのを見ると

海面が虹色を放ちながら流れるのを見ると

私は靴を履き

今もまだ続く太陽の攻撃に曝されようとしてしまうのか

別に夏が好きな訳じゃない

ただ

ただ

胸が踊るだけ

それがどうしても

止められない

2009/08/19

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