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[147270] 雨の匂い
詩人:鰐句 蘭丸 [投票][編集]

曇り空から一転



生焼けのアスファルトに落ちる雨の湿気った埃っぽい匂い

なぜか 鼻から胸に突き抜けて

胸苦しい 懐かしい気持ちを呼び起こす

記憶をたどった

別れた 好きだった人にたどり着いて

思い出した


帰り際のバス停

また会う約束をしても

ボロボロと涙をアスファルトの歩道に落とす君

雨のように水たまりを作った君

こんな記憶がこの雨にシンクロするんだ

懐かしさが

また胸締め付けて

目を閉じて

君の顔

思い出していた



2009/09/10

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