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[155914] 鏡とお妃様
詩人:白茹たま [投票][編集]



「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?」



私 髪を巻いたのよ
香水も変えたの
ドレスも変えたわ
ねぇ 私 一番きれいでしょ?

なのに どうして
あなたはいつも
彼女の名しか言わないじゃない
あんな娘 どこがいいのかしら

私 化粧変えたのよ
シャンプーも変えたの
ヒールも変えたわ
ねぇ 私 一番きれいでしょ?

なのに どうして
あなたは今日も
彼女の名を口に出すのよ
あんな娘 消してしまえばいい

私からあなたを奪う
あの娘は邪魔なの
ねぇ 消してもいいわよね
真っ赤な林檎
猛毒に犯された
毒々しいほど赤い林檎

林檎をかじった
赤い唇 小刻みに震え
彼女はその場に崩れ

「これで、私が一番よ」

あなたのもとに駆け寄る
ねぇ 私 一番きれいでしょ?
彼女がいない今
私は あなたの一番でしょ?

ねぇ どうして
どうして何も言わないの
私 一番 きれいでしょ?



 

2010/05/10

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