ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.169000-169999 > No.169294「丸い口」

過去ログ  〜 過去ログ No.169294 の表示 〜


[169294] 丸い口
詩人:雪 刀寿 [投票][編集]

傷が痛んで麻痺した心に、愛の言葉は届かなかった

去ってゆく姿に「甘い汁」がにじむ


遅れて湧く愛の全貌
鈍く離れる にがい夢が、この身体をキリリと刺すよ

声にならない悲鳴をきけずに、
歪んだ人格を隠せず、立ち尽くしている


せめて、まるいくちもとで、
さよならを まろやかに言えたなら、うれしいけど

残る味に、レモン色の治癒剤を浮かばせて。




2011/06/27

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -