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[170238] トカゲの尻尾
詩人:さみだれ [投票][編集]

例えば星の明るい夜に
あなたの声を聞けたなら
それだけで昨日の悪夢も
昔の待ちぼうけも忘れられるのです
こんなにも幸せだと感じられることが
あなたのそばにあるのなら
それだけで悲しい歌も
鈴のように鳴るのです
私は私のことばかりを言うでしょう
例えそれは違うと知っていても
私はあなたのことばかりを話したいのです
あなたが私のことを話しているうちは

私は怖いのです
ただ不安なのです
裏切ることはしたくはないのです
だから突き放すのです
私は愛することに人一倍臆病なのかもしれません

例えば星の明るい夜に
あなたの心に触れたなら
触れた手を切り落とし
二度と生えてこないように
包帯を巻くでしょう
おそらく私は私の幸せしか見ていないのかもしれません
こんなにも月は近いというのに

2011/08/03

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