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[175045] 
詩人:どるとる [投票][編集]


泣かないで
傍にいるから
その涙は
次に降る
喜びのために
今はとっておいて

ほほにふる
この悲しみは
明確な形をもって
明確な意思をもって
僕の心を伝い
瞳からふっている

ざあざあと さめざめと
時にやさしく 時になだらかに
僕のほほにふるんです

泣かないで
わかっているよ
同じさだめの
僕も同じ痛みを
この胸に感じてる
言葉は鎮痛剤
一時しのぎだろ

だけれど今は
それさえ恋しいよ

ほほにふるものに名前をつけるなら

ただ、悲しみと

だけれどそれをあえて喜びと言い換えるのは

僕の弱さじゃなく勇気です

生きていくのはそれくらいの覚悟を持たなくては どうやら無理なよう

迷った挙げ句
たどり着く
雨上がりに
微笑めば
一面の星の夜

生きる喜びとは
昨日の悲しみにも勝る
ほらね、待っただけはあったよ

そうだ、これこそが
これこそが 光

喩えるならば雨上がりの虹

過去と現在 現在と未来
今日と明日

点と点を繋ぐように

架け橋となって 僕をはこぶ 時の舟

気づけば 明日にいる
不思議なれども 昨日と同じ景色なのに
明日と呼び 今日と名乗る 1日の中 抱えた疑問もすっかり融けて
ただあとに残るのは吸い殻にも似た 満腹感

空腹を 満たす 在りし日の風は いつでしたでしょうか

奇術のように 消えては現れる つかの間の不思議

それさえ 今はくだらない

過ぎれば 暑ささえ
嘘のよう
過ぎれば 寒ささえ
嘘のよう

痛みは 次に来る 安らぎに等しい

解るでしょうか
解るでしょうか

明日の僕に伝えたい
また忘れるだろうから

それ即ち雨上がりの虹の如し。

2012/03/18

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