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[176305] れんげ畑
詩人:中村真生子 [投票][編集]


都心に住んでいた時

所用で地方へ出かけた。

北陸か上越だったと思う。

ちょうど今時分だったのだろう。

田園地帯に入ると

車窓にれんげ畑が広がった。

一面のピンクの花畑。

子どもの頃

よくこの中に入って遊んだ。

お目当ては白いれんげ。

畑の中を蜂のように飛び回りながら

友達と競って探した。

大切な宝物を探すように…。

都心は緑が多く

花も結構咲いている。

ホトケノザやナズナなどの野草も

街路樹の根元や公園で春を告げてくれる。

けれど車窓のれんげを見て思い出した。

この花をまだ見ていなかったと…。



2012/05/15

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