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[188052] あまのじゃく
詩人:どるとる [投票][編集]


流れる人波に とりあえず乗って
どこにゆくんだろう ただ 眺めてる
僕の意思とは 関係なく 流行りは変わり
時代も 何もかもが ページを捲るように先を急ぐ

何かを 変えなければ
変わらなければ
そんな強迫観念みたいな 焦燥感でいっぱいさ

愛されたいのに 愛してなんかほしくない
気持ちと心が 見事に背中合わせさ
それは掛け違ったボタンのように
いつまでも素直になれない僕はあまのじゃく

この流れは 流れるプールのようだ
流れに逆らえば たちまち 向かい風が吹く
何かに抗おうと試みようと してみても
わざと斜めに歩くと歩きづらいことに気づく

何かを成し遂げなきゃ
結果を残さなくちゃ
タイムリミットなんてまだ先なのにのっけから飛ばし気味さ

一人になれば寂しいと泣く癖にさ
誰かと一緒だと一人になりたいと文句を言う
それはどちらも紛うことのない 本心で
いわば正しい矛盾なのさ 不器用なだけだ

いざ愛する人を目の前にすると
何も言えなくなるんだ
あまりに 自分がちっぽけで
あなたが鏡のように 僕の浅ましさや愚かしさを 映すようで
うまく向き合えない

愛されたいのに 愛してなんかほしくない
気持ちと心が 見事に背中合わせさ
それは掛け違ったボタンのように
いつまでも素直になれない僕はあまのじゃく。

2015/04/14

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