ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.36000-36999 > No.36071「おちば」

過去ログ  〜 過去ログ No.36071 の表示 〜


[36071] おちば
詩人:鈴砂 [投票][編集]

誰かが知らずに
踏んだ羽根を
掌に包み
空に還す

もう白くはないけれど
陽光に映えるように
頭を撫でるように
風に乗せた

鳥の落とした忘れ物を
雨の後の空に還して
もう置き去りにされないように
一途に青空に踊る羽根を
見上げて見送った
手を振る間もなく舞い上がる

もう旅立ったから
だからあともう少し
もうすぐ君のところに
きっと帰るよ

2005/06/01

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -