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[53879] 『カレンダー』
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

突然の風に音をたてて落ちた

母の病室

それに

退院予定日が印される事は無かった…







実家に戻れば

会える気持ちのまま

線を引くように裂いた音

妻の病室

出産予定日は近づき

裂いた一枚を

捨ててしまうのには虚しく

丁重に紙飛行機にする…

窓を開いて

悲しい夢から覚めたような気がしても

潤み出す景色

めくるめく日々の向こう

そよぐ母のもとへ

我が子よ放て

カレンダーの紙飛行機

2005/10/30

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