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[56015] ふゆのうた
詩人:Ray [投票][編集]

月の光が
こんなにも明るいなんて知らなかった。


僕が歩くと 影が出来る

夜の世界なら
せめてひっそりと

その存在を誤魔化して
歩けるかと思ったんだけど


月のせいで

僕ははっきりと
そこに姿が現れた。



息を吐くと 白く染まる


誰かの温もりが欲しくて

ただ手探りで生きていた昨日の僕が
恥ずかしくなるくらいに


今日の空気は冷たかった。



音を作れば
一瞬で世界が壊れてしまうんじゃないかと
本気で心配した。



透明で 静かで

明るい夜。



僕が
笑っていようと
泣いていようと


まったく関係無い。



冬がもう ここにいた。


2005/11/16

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