ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.66000-66999 > No.66139「てにをは」

過去ログ  〜 過去ログ No.66139 の表示 〜


[66139] てにをは
詩人:緋文字 [投票][編集]

心あるものが
心ないことをいう
心ないものが
心あることをいう

心ない者が
心ある様なことを言う
心ある者が
心ない振りをして言う

それとの違い
気付かずに
気付けずに
気付いていたよ、と
言い切れるほど
私は届け 返せていますか
そうであれ、と
願うのではなく

深く伸びてきた腕
掴んで放さず
いてくれるのは
反射で除けてしまわぬよう
静かに
あの時 触れられたおかげ

繋がる助詞ひとつにも
気持ちの丈は表れて
繋げる意味は
探らずとも

探る相手の解答合わせ
探る間は
仮定でしかない過程に
正解を出すのは誰で
その役目
押し付けたい相手は誰で

その言葉
そこに置いてくれた意味
絶えず考え
ずっと持ち続けて

繋げる意味は意識下に潜み

そうであれ、と
思うだけでは
足りる活路は見出だせないから

今日も明日も
一寸二寸と
繋がるための尺に繋げて

2006/02/10

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -