詩人:松尾 優月 | [投票][編集] |
砥石削る包丁に黒ずんだ手白い素肌を撫でると赤みを帯びる不純物で綺麗。爪であてがう夜遅くの息つぎにピスケスはうなずき魅惑を耳元で言葉にし可能性を告げ過去に残る鉄分ウロボロスは成長がおいつかないのあたしを活き造るなら刃は壊れそれはどんなに完璧でも自然の摂理破滅に向かい双魚宮で現実は眠れぬ夜を心配はしなくていいと優しい(カテゴリーキラー)過去は無くしてしまえ包丁が自分に向かうなら日常的。だが1番大切ではかなくしろい雪割草を刈り込むなら悲しい事鏡面仕上げに移り住むピスケスその刃先のむこう生活に白く思いの切れ端の紙魚はこちらを凝視中にあたしの一瞬醒めた心と残寒にぺろりと舐めつけて夢ごとめくるから指紋に渦巻くコードナンバーがプレイメイト半透膜で意識を双方向から垂らしシナップスと呼ばれ彼女とは浸透か侵食なのかモザイクレスの双眼裸体の彼女を見つけだし逝く先のシリウスとなる彼女との生き方快楽リアリスティック繰り返すままNaturalPlay(紙魚は見ている)with(現実)oneSelf(海)言葉とした海鳴りに立つウロボロス林檎をかじる脳裏に冷たさを温めたかがやきは閉じても優しく海鳴りはもういいだろとくりかえす言葉に遊ぼうと冷たく荒い風と走る砂さらさらと飛末に手をふり林檎の種を流し海にもういきなさいとしゃがむ涙海鳴りを精神音とした背にきららの塩水とさよなら朝焼けの終わりに過去は波打ち際から無言で消えたアカイソラに海鳴りが聞こえるあたしを呼んでは繰り返している届くかい?淡い光の中夕暮れが訪れ窓際の水槽に心を受け入れありがとうの別れもあると海を背に涙手紙にはあなたの痕と言葉書きこれが生きてる証拠あたしは中心で掬うあなたの心を受け止めていた。それはゆらりゆらり涙し波紋を描き沈みたがってた彼女この茜色の海に沈めて息無しの世界へあなたのその軽いウエーブがかった髪は絡み塩分濃度へ引きずり込む時でさえ彼女は優しい眼で受け入れるから抱きしめた夕日と茜色の海に息をとめてやりたいが涙は海に戻すように海そのものが彼女であるように海鳴りは言葉を飲み込んだのち『』最後の手紙が今は水槽に移り住む月明かりを待っているんだ。窓際で水槽を割ろうとしているその空にシリウスが見えている眩しさに眼がくらむ明るい暗闇ピスケスよ帰す事はできないまぶたをとじる事ができぬかわりに心を閉じた。創の渦シリウスの輝きピスケスに包丁想像の中朝露の涙。