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[80026] 有明の月
夜を照らす月は
独り
星々は遠くからみている
闇夜に慰めとなる月を
慰めるものは何処へ
ひと時のやさしいものに
すがってはいたけれど
あなたが守っていたのは
その手にある柔肌の感触
わたしにくれたのは
夜明けの残夢と
置き去りの囁き
あの
抱かれた腕の
甘さは蛍が運んだ蜜
胸にしみて
我を忘れることもできない
誰にも気づかれない涙なら
朝陽に溶かそう
あの空の白い傷痕
有明の月とともに
2006/07/05
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