ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.80000-80999 > No.80407「北風」

過去ログ  〜 過去ログ No.80407 の表示 〜


[80407] 北風
詩人:凪都 [投票][編集]

白に浮かんだ黒い世界から
一粒二粒透明を零す頃

大地にしみ込み
土に薄い影を作る

向かい風にもかかわらず
留まっていた歩が
進みだしたら

足の裏に隠した雫を
そのまま踏み躙り
次は上の空で歌を唄う


弧を描くだけの口の奥
今日から少しづつ
牙を磨き始めよう

2006/07/09

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -