いつしか、サヨナラは風にとけて、僕の中からも消えてしまったみたい。秋の日に、手を繋いだ淡い想い出。抱きしめた肩の温度。君の笑顔。失ったから、捨てたものだと、ほっとしたよ。泣いてしまったけれど。ぜんぶ捨てて、ぜんぶ忘れて、ぜんぶぜんぶ、消えてしまったはずなのに、眠れない独りの夜は、いつも君を想うよ。カラッポの腕の中に、君の姿を願うよ。会えないのにね。それでも、僕は君がまだ好きで、大好きであの日の君にあの日の僕たちにずっと恋をしている。
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