| 詩人:松尾 優月 | [投票][編集] |
あしたはやすみだよ
パパは?
夏物の浴室に響けば余韻に
顔を半分うずめて
ゴポりと泡で隠した答え
うみに、いきたいんだよ。
おっきいでしょ。
湿った夜の会話
休みじゃないんだよ。の言葉に悲しい顔を見たくない。
明日の明日
ガスの元栓は閉めちまおう
同じ時間に飯を食おう
その明日1日が待てない荒れた心は
よしよしとなだめよう。
浴槽の波を鎮めて
じゅう数えよう。
いや、百まで、もっともっと。
ゆっくりと数えようの
同じ時間の回りは本当に
本当に優しい
優しい波を見に行こう
おっきいんだ
俺は海に還るかもしれないが
パパであった事を
海を見つめるたびに
思い出してくれ
もしかしたら
最後の家族愛なのだから
脱衣場の妻よ
優しさとは傷つける為にあるのだろうか
相変わらず
いってらっしゃいの時
君は
パパに
バイバイ言いな? と
聞こえてくるから
バイバイのキスを
毎朝の家族にだ。
それは、
ただいまを
言う為のバイバイ
なのだから。
最後の海に戸籍は線引きであり
浜辺で呼んでくる声は
迷いもなくパパであり
理解力もないままに名字が変わったと
楽しんでいる、はしゃいでいる、
ばいばい。