詩人:クジラ | [投票][編集] |
いろいろ思い出した
テレビから流れる
あの頃好きだった歌に
ああそうか
あのときアタシは
どうしようもないくらいに孤独で
だからいけないことだとわかっていて
未来などないと知っていて
それでもあなたにすがったんだ
差し出された手は
決して優しくなどなかったけれど
それでもよかった
アタシは何かにすがりたかった
わかっていたはずなのに
アタシは欲を出した
言ってほしかった
幸せだと
アタシがそうなように
続いてほしかった
孤独を忘れたかった
苦しくて
苦しくて
テレビから流れる
あの頃好きだった歌に
思い出した
アタシは孤独を心底怖れた