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[8975] 蕎麦屋
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

きみとはよく 
駅の近くの 蕎麦屋にかよった

いつも ざるそばを食べるきみが
くっつきすぎの麺を 
一生懸命 なんども なんども
箸で 持ち上げているのを 見るのが
好きだった

あれから 時計の針は何百回もまわり
あれから 地球は何週もまわり

ある日 駅の近くの蕎麦屋は
消えていて

一緒にかよった きみも
ぼくの隣からは 消えていた

2004/02/20

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