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[97541] にわか雨
詩人:フィリップ [投票][編集]

突然訪れたのは
季節外れの恋だった

窓をうつような
激しい雨音を聞いた
魚たちは
うつぶせるように
泳いでいた


部屋の一角に
水の波紋がキラキラと
うねるように映し出され

気が付くと
雷の音は鳴りやんでいた


あぁ
やっぱり

蜃気楼のように
消え現れるあなたに
僕は恋をしていた

周りにあるもの
側を行くものに
気が付かないほどに


湿っぽい空気は
部屋の輪郭に沿って
右から左、上から下へ
這うように進んでいく


冷たい空気はいつも
なだらかな円線を描き
僕の体をすり抜けていき

太陽が顔を出した瞬間
あなたは消えてしまった


爽やかな
初夏の日曜日だった

2007/03/05

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