詩人:ホワイト
あの人は最期に 少しの言葉を残して逝った ー髪を切ろうかー わたしたちはよく 互いの髪を切りあった 触れたいけど 照れくさい赤くなった顔をみられると恥ずかしいから 髪を切る あの人をわたしの側に仕舞う 短い髪の束 手紙と声のテープ カギにつけてたプレゼントのキーホルダー 若いときと金婚式の写真 毎朝 あの人の手を想いだす