詩人:響姫 理穂
夢をなくした僕らの影が
今日もメディアを騒がせる
僕は正しく生きていたいのに
その正しささえ 影に侵された
そうだよ 今だって
誰かを怖がってるんだ
嫌って 憎んで 妬んで 恐れて
いかにも自分を“カワイソウナヒト”にする
そうやって ただ 笑うだけ
僕のそういう黒い部分が
影に溶けていく気がするんだ――
そうだよ わかってるんだ
僕らはどうせ違う人間だって
「僕」は「僕」という遺伝子が組み込まれてるだけ
でも そういう細かいことで
君とヘンな距離をつくるのは嫌なんだ
2005/04/07 (Thu)