詩人:たくあん
子供達は
生まれてきた意味を探す旅に出た
少しずつ
狭い歩幅で歩きだした
仲間の一人は意味を見つける事ができず
旅をやめた
一人はようやく見つけたそれを大事に抱え、去っていった
そうやって少しずつ仲間は減っていった
残された中に一人
劣等感を感じ、下ばかりみて歩く青年
ひたすら歩いた
長い道を
気付けば
白髪の老人が一人、前よりももっと狭い歩幅で下を見て歩いている
とうとう座りこんだ旅人は意味を見つける事ができなかった
目を閉じて意識が失くなる一秒前に浮かんだあの子の顔
名前を呼んだ旅人はついに意味を見つけた