詩人:桜夜
ある春の日
今日は違う道をと思い
公園の中を通った
そこは一本の桜の樹が真ん中にある
ひっそりとした場所だった
今日初めて見る樹は
なんかとても懐かしく温かい感じがした
その枝に小さな蕾が沢山
今にも花咲きそうだ
僕は『いつ咲くのかな?』なんて考えながらそこを通り過ぎた
仕事に就いてるときも
ふとあの桜の樹のことが自然に頭に浮かんだ
その夜家でテレビの電源を入れ
天気予報を観た
『明日は晴れて桜が開花するかも…』
桜開花…
あの桜の樹は?
翌日あの桜のことが頭に浮かび
急いで向かった
っとそこには
全ての蕾を満開にさせ
すっかり化粧した
あの桜の樹が
僕はそいつを見た瞬間に一目惚れ