詩人:春ヱ彗星
あなたという水の中で
見えもしない愛の形を
必死にもがいて探していた
私はおたまじゃくし
本当はわかってたのよ
いつかはこの私も
大切なあなたにさよなら言って
出ていかないといけないことは
雨が降る度にいつも
一人ぽっちのあなたを思って
少し泣いてしまうけれど
あなたにはいい人が見つかるわ
あなたの中でしか泳げなかった私はもういない
今は一人で跳べるのよ
あゝだって私は愛のおたまじゃくし
許してほしいとは思わない
勝手な私だけれども
もうあなたには愛なんて
かけらさえも感じられないの
だけど今もときどき
罪を感じるの
私は愛せなかったけど
私を愛したあなた、ありがとう
また誰かに恋をするのならメダカなんかどうかしら
飽きっぽい私には
波すら無いあなたじゃもう足りないみたいなの
あゝだって私は愛のおたまじゃくし