詩人:泉 浩祐
指先が凍る様な冷たさを拭いきれず、後ろから襲い掛かる気配に恐怖を覚えた彼ノ夜。挫いた足を引きずって、汚れた都会の雪に埋もれてく。足先が凍って切断したとしても、元々使い物にならないから、『ヨカッタネ』と貴女は微笑んだ。冷たい氷の表情は僕の背筋をゾクッとさせる。黒い雪 降る此ノ街は夜明けを運ばずに、軅闇に消え行くのだろう。去り逝く運命は誰しも変えられずに。貴 の ロ い 憶 び し 女 ホ 苦 記 呼 戻 て。