詩人:山鳩
夏に巡り会い夏に別れてゆくいつも傍にいてくれた君君の匂い そのほほえみいつしかうすれて忘れゆくやさしく語る君の声そよぐ風にのせて私のこころに沁みてゆく夏は通り過ぎやがて秋季節は巡り知らぬ間に白い冬を迎えやがて花の香り君と過ごした幾つかの季節そして君が去ったこの夏君が残してくれてもの君が教えてくれたものこの手にあるのはすべて君からのもの嘘のない君の愛にひとときの倖せさえ与えられず私は返す言葉もなくただ心のなかでつぶやくだけ