詩人:清彦
こんな話をしたね
あの人は夜で僕は青空
悲しい気持ちは思い出すと
景色と一緒に痛みも震えるんだね
あなたが両手を後ろで組ながら
笑顔で背伸びをする
遠くを見つめる眼差し
見とれていたよ
すっと胸にかけていた鍵が
痛みに溶けながら消えました
溢れてきたこの感情は
ただ好きというそれだけの涙
そっと逃がすように 頬を伝った
気か付けば僕はまた
空を眺めている
少し軽くなった体を
慣らしながら明日へまた歩く
自由になった分だけ
失った何かしらを
追いかけたりはしない
ちゃんとわかっている
ほんの少しだけヒリヒリ
忘れかけの
取り残された 気持ち
うなずいたら ゆっくり
また
鍵をかけ閉じこめるんだ