詩人:千波 一也
ランプの火はその小さなところがちょうどいい消せない名前があることや消えない国があることを背中でそっと照らしてくれるそれがもし厳しさだとかやさしさだとか呼ばれてしまうものだったならすぐにも捨てられる道具であっただろうと、煤にまみれたガラスの言葉を小石を転がしながら描いてみるランプの火は夜を渡るためのものだから大きくないのがちょうどいいとてつもなく深い夜を望むのならば別だけど