|
月が高く照らす宵の闇…
僕に降り掛かった悪夢…
今度は助けてくれた…
僕の叫びが届いた…と…
心で感じることが出来た…
毛布を掛けてくれて…
パトカーに乗って…
恐怖で…ただ震えていた僕に…
貴方は優しい言葉を掛けてくれた…
恐怖の狭間に見た…
温かい温もり…
『もぅ大丈夫だから…』
その言葉と重なる様に…
遠い様で…
近くで聞こえる…
彼奴の怒声…
その声を聞くだけで…
鎮まりかけた恐怖が再び沸き上がる…
応援で駆けつけた
隊員に取り抑えられて…
パトカーに乗せ込まれた…
拘束されたのを見ると
少しだけ安心した…
『怖かったね…もっと早く見つけてあげる事が出来たら良かった…ごめんね…』
謝らないで下さい…
僕は確かに貴方達に救われました…
確かに…救われたから…
僕は今、生きた心地がします…
『大丈夫…』と言って差し出してくれた手を…
振り払ってしまってごめんなさい…
だけど、再び差し出してくれた手をとって立ち上がる…
その瞬間…
確かに、温かい人の心の温もりも一緒に握りしめた…
ありがとう、そして…
ごめんなさい…