詩人:甘味亭 真朱麻呂
暖かな海で私は波の音を聴いていた
遥か遠く君と出会った
夜の海で満ち引きをくり返し
押しては引き押しては引き
素足のまんまでただ生きてるって温もりを
孤独な夜にあずけたい
この耳をうつ美しいセピアを聴きながら
抱きしめたい…
抱きしめたい…
そればかりが頭から放れずに 涙を誘う
よりを戻して…
よりを戻して…
暗い海で 寒い海で
別れるため会うこと
ただ…、
最後だけ満ちる
波の音を感じながら
冷たい海で抱きしめたい
だから…、
この想いのすべてを忘れさせて
永遠の波間へと
続くあの海の底まで
沈めさせて。