詩人:遥 カズナ
誰しも
待っているものがあって
あてもなく
ただ 近づく予感だけが 静かに燃えていて
その期待は
いつしか 音も無く
炭化する灰のように
ポロポロとこぼれ落ち
何を待っていたのか
忘れてしまいそうな
喪失感を
上の空のふりして
カレンダーに目をやり
週末を楽しみにしながら
早く老いる事を
それとは知らずに願い
温暖化の空を燻す
二酸化炭素を
まき散らしながら
どこへ
たどり着けるわけでも無いくゆる願いは
感触も熱も持たないまま
思い出を置き去りに
立ち上るばかりだ
2007/10/21 (Sun)