詩人:どるとる
僕はまるでかかしのように空っ風に吹かれて
ひとり宛てもないまま途方に暮れていた
広い街の中
捨てても捨てても日に日に増えるばかりの不安をホルスターに詰めて こめかみに当てる
まるで ロシアンルーレットみたいに撃ち放つ
空砲に喜ぶ 僕の顔
情けなく 肩 落とす
僕はスケアクロウ
悲しいスケアクロウ
吹き荒れる風の中に立つ
群がるカラスに
撃ち放つ豆鉄砲
汚い手ぬぐいでできた頭に 使い古しの麦わら帽子
明日もまた僕は
スケアクロウ…
悲しい
スケアクロウ…
2010/02/15 (Mon)