詩人:EASY
農薬にまみれた野菜を
僕は美味しく頂いた
そしてきっと
無農薬野菜を使って作られた
有名な料理人の料理も
僕は美味しく食べるだろう
僕は比較的味には疎く
大抵のものは
美味しく頂ける
僕が不味いと言った料理は致命的だと言えるだろう
そしてそれは同時に
僕の特権でもある
それは丁度
ミシュランの3つ星の様なものであり
凄腕の料理人の特権の様なものである
彼のお墨付きを貰えたその料理が
本物であるのなら
僕のお墨付きが貰えないその料理は
偽物であるからだ
彼は簡単には
美味しいとは言わないが
僕は簡単には
不味いとは言わないのだ
どちらも同じように
簡単ではないのだ
どんなものでも美味しく料理する料理人と
どんなものでも美味しく頂ける僕は同じ様なものであり
つまりは
良きライバル関係にあるのだ
ただ普通のライバルと違う所は
切磋琢磨は出来ない事だ
そして密かに
僕は彼に勝つ自信がある
美味しいものを沢山頂けるというフィールドの上でなら
僕は密かにではあるが
彼に勝つ自信がある
しかし
同じ様なものである
僕と彼の間には
決定的な違いがある
それは同時に
僕から彼への
申し訳のなさである
彼は努力してるのに
僕は何もしていないのだ
それは丁度
夜空に輝く3つ星の様なものであり
地球の地球人の特権の様なものである