詩人:慎也
なおも癒されない心の前に
劇的な変化を望めない
覚束ない
覆す言葉など見つからない
横に生きる歯車の一部だから
縦の恐怖から抜け出せない
成り行きの生ぬるい風が
ゆるい、ゆるい
ゆるいよ
狭くて尖った街に生きて
輝く意味も埋もれて台無しだ
はやく
はやく本当の日常で出迎えてくれよ
僕らの本音は僕らの前を通過するだけ
日常という名の怪物を
日常の詰まらない仕事に付いて回る僕らは知る
寄り道の偶然
偶然、偶然
その価値を知らない
切なさを重宝するよ
飛び出せよ、
ちょっと前には、当たり前ではなかった、
昨日の日常に無かったアイデアよ
成り行きの生ぬるい風が
ゆるい、ゆるい
ゆるいよ