詩人:EASY
水に水色を薄めた様な
空が見える
何処か淋しげで
懐かしい
そんな空だ
すべての感情が
入り乱れて枯れた後の
残骸の様な空だ
もう
これ以上
失うものも無ければ
もう
これ以上
得るものも無い
そんな気持ちを絵にした画家が
描きそうな空だ
明日よりも
昨日に想いを寄せながら
微笑みたくなる空だ
儚さと切なさと
心地よさと水色を
足して割った様な空だ
すぐそこでは
頭のいいカラスが
鳴いている
僕の頭よりも心に
何かを響かせて
頭のいいカラスが
鳴いている
水に水色を薄めた様な
そんな空の下
誰にも
説明できない笑みを浮かべ
僕は微笑んだ
そして
空が広いから
生きている
そんな言葉を
僕は読み上げる様にして
声にした
水に水色を薄めた様な
そんな空の下で