詩人:三歩
ベルガモットの自己主張
湿った香に照らされて
愛着してる Stillと張り合う
透き通った赤色は
まるで昨日の太陽みたいに
協調性に欠け
そこだけポツンと浮いている
心の鍵は
簡単に外れてしまった
気だるそうにぶら下がる
緩めに巻いた 伸ばしかけの髪
いくつかのmustと絡み合って
かき上げる手さえ覚束ない
頭を振って
払い落とすことができるのは
鎖骨にかかった 横髪だけ
心の鍵 外れても
飛び出す先を 持たなくて
向かった先は このティーカップ
シュガーポットはいらないけれど
せめて自分の甘さ
一さじ分くらいは
そのまま溶けちゃえ。