詩人:遥 カズナ
母猫が子猫を呼んでいる。「お前の可愛い子猫は…」母猫が呼んでいる。「表通りで車にひかれてしまったよ…」母猫が呼んでいる。あのアサガオのくるくるとしたツルのような可愛らしい尾が、風に跳ね回る事はもう無い母猫が呼んでいる。「うるさい猫め!」…悲しくなる…母猫が呼んでいる。…そうだね…私もお前と思い出そう…あの子は可愛い子だった本当に可愛らしかった…母猫が子猫を呼んでいる。