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詩人:風凛


遠く遠く消えてゆく星
目を細めて追いかける

冷たい風の一陣が
俺を地上へ舞い戻す

朝方の沢山の風どもが
星を逃がしちまった

その風の一人が言うには
『人間ごときにこの役目は理解できまい…』




ごとき呼ばわりの俺は
ペンを手に取り
ひゅうと投げつけた

凍える風は痛くも痒くもなく
平然とペンを地面に叩きつけやがった

凍える嘲笑が耳に絡まってきたので
一晩開けはなった窓を閉めた

あいつらは風

俺は針の先端の
わずかな領空でしかなかった

2005/11/05 (Sat)
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