詩人:千波 一也
きみの笑顔のためにぼくはせっせと穴を掘るいくつもいくつも穴を掘るそしてうっかり自分で落ちた試しに笑ってみると自分の声が妙に近くてさびしくなったひょい、と穴から顔を出すときみは笑ったあかるく笑ったそして、きみは落ちたぼくに駆け寄ってぼくに手を貸そうと駆け寄ってするり、と落ちたいくつも掘ったひとつに落ちたぼくは笑うべきかどうかとまどっている