詩人:凪都
サンタクロースを信じたあの頃は
ヒゲぽろりで呆気なく幕を閉じ
すがってお願いしたカミサマには
初めからそっぽを向かれてた
それでも気まぐれに
身体を擦り寄せてくる
クロネコは相変わらずの黒猫で
彼女のゆれるカギ尻尾を眺めながら
わたしには何があるのか、
考えて
考えて見てみても、
わたしのお尻には尻尾がない。
そんな事ぐらいしかわからなくて
彼女のほうがきっと
多くを知っていて
多くを持っていて
それでも揺れるのは
そのカギ尻尾だけで
羨んでみたけれど
はえてくるはずもなくて
尻尾があったら
なんてため息。