詩人:あかつき
淡く脆く落ちる朝露照らし
昇ってゆく太陽
白々しい街の中を歩く
君を見つけた
小さなその背中にかける
言葉は見つからない
気怠い朝靄の中で
じわりじわり沸き上がった
コーヒーのように
苦い苦い思い出
今日はそいつで
目覚めてしまったよ
一緒に歩いた坂道
花火を見上げた桟橋
いつもそこに君がいると
思ってしまう自分がいる
でも一緒にいれないことも
わかっているんだよ
さよなら
僕は次の角を曲がるよ
寂しい部屋の中にひとつ
ふわりふわり漂っている
シャボン玉のように
気紛れな思い出
今夜はそいつで
夢を見てみようかな