詩人:千波 一也
歩き疲れたひとの背中に時計がうっすら見えましたあからさまな時刻を告げない時計ですそれゆえわたしはさびしくなって空の高さに透けるだけか細い音、にすがるともなくすべてをまかせてほんの些細な嘘さえも守れもせずに願うのですわらわれそうな清浄を願うのです