詩人:evans
雄大な山々と田畑
秋の青空のもと
大地にひろがる 稲穂
歳月を経た自然の 営み
歳月を経た自然の 恵み
先師がこの大地に種を蒔いて44年
そして たくさん たくさん実った
稲穂を刈りながら人びとは
中国を経て日本へやってきた
あの豊作の日から2000年
人びとは稲作の方法を忘れ
刈り取る稲をも失い
争いと飢饉と天変地異に憂う
そのとき一人の勇者が立ち上がる
名もなき民衆のことを唯一人願い
みなが忘れかけた稲作の方法を
学ぶため27年の旅に出る
そして ようやく
どんな人でも
たくさんの稲穂を実らす種を
見つけて みんなに配リ始める
庶民を利用して
私腹を肥やした一部の輩は
悪しき権力者と結託して
勇者の彼を罵り石を投げ
頚を斬ろうとして
極寒の島に流した
彼は堂々として
みなを励まし続ける
そして
彼の考えた方法で
みなが種を蒔き始め
いまでは
世界各地の大地に
平和の稲穂が実りはじめる