詩人:knemo
鈍い影 奴と私
その青白く鈍い影 奴がはみだしている
毎日みつめて
どうするつもりだい
研いでも研いでも サトラレたいのか
何も切れないその刃物を 餌食にされたいのか
どうするつもりだい
叩いても叩いても その醜く黒い顔がはみだしている
音のしない扉叩いて
どうするつもりだい
光もあたえない 私の髪が逆立ち
涙もあたえない 血が逆流し始め
叫ぶ声も怒りさえも 奴がシンクロしていく
お前には何にもあたえない 奴がシンクロしていく
お前は 私はサトラレるのか
ただ存在してればいい 餌食にされるのか
お前は その汚れた黒い血
ただ閉じていればいい
奴が感染していく
奴が増殖していく
私の意識を消してくれ
その刃物が永遠に消えないように
餌食にされる前に