詩人:千波 一也
軽はずみな言葉ほど
健全なものはないからね
自然な
なりゆきの
その背にわたしは乗るよ
いたわりと偽りは紙一重
無情と無償は紙一重
流され過ぎた挙げ句の空には
風の音だけがいつもある
どこか知らない町へいきたいね
あてもなく己の寂しさを
肯定したいね
ためらいがちな一歩の全てに
優しくなれたら素敵だね
罵ってしまおうか
ここいら辺で限界顔で
絶縁するのも良いかもね
未練にも満たない
お荷物ならば
さよなら、は
あまり好きじゃないから
無言で憂いを振りまきたい
いつまたどこで
逢うとも知れない間柄なら
なおさらのこと
誰か
そろそろ拾って頂戴
遠くへいきたい
ただそれだけなんだから