詩人:是清。
各方向に向いた口で、「僕の無罪を晴らしてくれ。」気付かない空の鱗。其の真理と謂ふ強靭な歯で、何人の體を肉塊へと変えたの。もどかしい愚かしい願望ならさつさと諦めて墓に入れば良いよ。彷徨えば気付く此の檻の狭ささうだ僕等は繫がれて居るんだ、汚したのも汚されたのも決して僕等のせいぢやない。外郭を剥ぎ こころと心筋を、掻き分けて愛撫する。嘗て肉塊で在つたものが再構築される、昏い黄泉の水音がする、恐いよ。