詩人:高級スプーンあと何年
今にも消え入りそうな炎はしぶとく明日もゆらめいているのだろう桜の最後の花びらだとしたら華麗に散りたいが生き後れたこの姿はどうだそんな傲慢な考えを捨て白昼夢の部屋から外に出ろ寄り添う人の手を払い傷つけ涙を流させた過去は消えないうずくまるほどのつらさだったのか誰も覚えていない父の背中より狭い視野に映るドラマ特別感のない苦悩に己を重ね動かない私は未だ透明な不鮮明今にも消え入りそうな炎はしぶとく明日も揺らめいているのだろう